「博多祇園山笠の追い山って何日にあるの?」福岡の夏を彩る最大の祭り、博多祇園山笠。2025年も7月1日から15日まで開催されますが、特にクライマックスの「追い山」は7月15日早朝4時59分スタートです。780年以上の歴史を持つこの祭りは、ユネスコ無形文化遺産にも登録された福岡を代表する伝統行事です。初めて見る人も、毎年楽しみにしている人も、この記事で日程や見どころを押さえて、2025年の山笠を存分に楽しみましょう。
追い山笠は7月15日早朝―博多の夏が最高潮に達する瞬間
結論から言いますと、2025年の追い山笠は7月15日(火)午前4時59分にスタートします。この日、博多の街は夜明け前から異様な熱気に包まれるんです。正直、初めて見たときは驚きました。まだ暗い早朝なのに、何万人もの人が櫛田神社周辺に集まっている光景。想像できますか?
追い山笠は、一番山笠(2025年は東流)が櫛田神社の境内に「櫛田入り」するところから始まります。太鼓の音が響き渡り、「ヤァー」という掛け声とともに山笠が走り出す瞬間。これはもう、言葉では表現できないほどの迫力なんです。重さ1トンを超える舁き山笠を担いだ男たちが、全力疾走で博多の街を駆け抜けていきます。
一番山笠だけに許された特権があります。それが「博多祝い唄」。櫛田入りして清道旗を回った後、いったん山笠を止めて、この伝統の歌を謡うんです。観客も一緒に歌い、会場全体が一体感に包まれます。この瞬間を体験すると、博多祇園山笠の魅力にハマってしまう人が多いんです。
その後、5分おきに二番山笠から七番山笠まで順に櫛田入りし、約5キロのコースを須崎町まで走り抜けます。沿道からは「オイサ、オイサ」の掛け声と勢い水が飛び交い、朝日が昇る頃には祭りも最高潮に達します。午前6時からは櫛田神社で「鎮めの能」が演じられ、15日間にわたる山笠行事が静かに幕を閉じるのです。
1日から始まる山笠―実は毎日が見どころ満載
博多祇園山笠は7月1日から15日まで、ほぼ毎日何かしらの行事があります。「追い山だけ見ればいいんでしょ?」と思うかもしれませんが、実は前半と後半で全く違う魅力があるんです。
7月1日は「飾り山笠」の一斉公開日です。福岡市内13カ所に、高さ10メートルを超える豪華絢爛な飾り山笠が登場します。博多人形師が丹精込めて作り上げた芸術作品で、表と見送り(裏側)で異なるテーマが表現されているのが特徴です。ちなみに、2025年は『推しの子』やワンピース、サザエさんなど人気キャラクターをモチーフにした飾り山笠も登場するそうで、これだけでも見る価値があります。
動きが出てくるのは7月10日からです。この日「流舁き」と呼ばれる行事で、初めて舁き山笠が動き出します。七つの流(大黒流・東流・中洲流・西流・千代流・恵比須流・土居流)がそれぞれの地域を舁き回る姿は、地元の人たちにとって「いよいよ始まったな」と実感する瞬間です。
7月11日は朝山笠と他流舁きです。早朝5時から始まる朝山笠は、まだ日が昇りきらない静かな博多の街を山笠が駆ける、ちょっと幻想的な雰囲気があります。
7月12日の「追い山笠馴らし」は、本番のリハーサル的な位置づけですが、これが意外と盛り上がるんです。午後3時59分スタートで、コースは本番より約1キロ短い4キロです。でも各流とも本気でタイムを競います。日中に行われるので観光客にも見やすく、初めて山笠を見るならこの日もおすすめです。
それから7月13日の「集団山笠見せ」。七つの流すべてが福岡市役所前に集結する唯一の機会です。通常は博多部で行われる山笠が、那珂川を越えて天神エリアに入ってくるというレアな光景が見られます。市長や県知事も台上がり(山笠に乗ること)するので、華やかさもひとしおです。
初めて見る人が知っておきたい観覧ポイント
「山笠を見に行きたいけど、どこで見ればいいの?」という質問、本当によく聞かれます。正直言って、どこで見ても迫力はあるんですが、目的に応じておすすめスポットは変わってきます。
追い山笠を見るなら、やはり櫛田神社周辺がベストです。特に「櫛田入り」の瞬間を見たいなら、神社の桟敷席が理想的ですが、これは有料で事前予約が必要です。無料で見たいなら、櫛田神社前の国体道路沿いか、東長寺前の大博通り沿いがおすすめです。ただし、朝3時には場所取りをしている人もいるくらい混雑するので、覚悟は必要です。
「そんな早起きは無理」という人には、コース途中の観覧がいいかもしれません。西町筋や須崎町の廻り止め(ゴール地点)なら、比較的ゆったり見られます。特に廻り止めは、各流がゴールした瞬間の歓喜の表情が見られるので、これはこれで感動的なんです。
服装は動きやすい格好が基本です。7月の福岡は湿度が高くて蒸し暑いので、通気性の良い服装がベストです。あと、勢い水がかかる可能性もあるので、濡れてもいい服か、着替えを持っていくと安心でしょう。日焼け対策と熱中症対策も忘れずにしてください。
交通規制にも注意が必要です。追い山笠の日は早朝4時30分から7時頃まで、櫛田神社周辺から須崎町までの広い範囲で車両通行止めになります。公共交通機関を使うのが賢明で、福岡市地下鉄や西鉄、JR九州は追い山笠に合わせた臨時列車を運行してくれるので便利です。
カメラやスマホでの撮影は自由ですが、周りの人の迷惑にならないように注意してください。特に櫛田神社周辺は混雑するので、三脚は使わない方が無難でしょう。
飾り山笠巡りのすすめ―昼間に楽しむもう一つの山笠
追い山笠の迫力も素晴らしいんですが、個人的には飾り山笠をじっくり見て回るのも好きなんです。2025年は福岡市内13カ所に飾り山笠が設置されますが、それぞれに個性があって、見比べるだけでも面白い。
博多駅前の飾り山笠は、アクセスの良さもあって観光客に人気です。博多駅商店連合会が毎年趣向を凝らした作品を展示していて、写真映えもバッチリです。キャナルシティ博多の飾り山笠は、商業施設内にあるので雨の日でも快適に見られるのがいいところです。
上川端通の飾り山笠は、唯一「走る飾り山笠」として知られています。通常の飾り山笠は展示用で動きませんが、ここだけは追い山笠馴らしと追い山笠で実際に動くんです。高さ10メートルを超える飾り山笠が走る姿は、本当に圧巻です。川端商店街のアーケード内を動く姿を見ると、「よくこんな高さで動けるな」と毎回感心します。
飾り山笠の表と見送り、両方じっくり見てください。表は勇壮な武者物や歴史上の名場面が多く、見送りは親しみやすいアニメキャラクターや童話のモチーフが使われることが多いんです。この対比が面白くて、写真を撮り比べるのも楽しいです。
飾り山笠は7月1日から14日の夕方頃まで公開されていて、15日未明には解体されます。昼間ならゆっくり見られるし、混雑も少ないので、家族連れやカップルのデートにもおすすめです。福岡市地下鉄の一日乗車券を使えば、効率よく回れます。中洲や天神、博多駅周辺に集中しているので、半日あれば主要な飾り山笠は制覇できるんじゃないでしょうか。
山笠の歴史と伝統―780年受け継がれる博多の魂
博多祇園山笠の起源は、鎌倉時代の1241年までさかのぼります。当時、博多で疫病が流行した際、承天寺の開祖・聖一国師が施餓鬼棚に乗って町を練り歩き、疫病退散を祈願したのが始まりだと言われています。780年以上も続いているって、考えてみればすごいことです。
実は山笠、明治時代に一度存続の危機に直面しています。電線が張られるようになって、高さ15メートル近くあった山笠が走れなくなってしまったんです。そこで「舁き山笠」と「飾り山笠」に分化することで、伝統を守りながら時代に適応していきました。この柔軟さが、今日まで続く秘訣かもしれません。
2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録され、国際的にも認知度が高まりました。とはいえ地元の人にとって山笠は、世界遺産だからすごいんじゃなくて、子どもの頃から慣れ親しんだ「博多の夏」そのものなんです。
「流」という組織も興味深いシステムです。七つの流は、それぞれ地域ごとに分かれていて、各流に独自の歴史と誇りがあります。一番山笠から七番山笠までの順番は毎年持ち回りで変わり、2025年は東流が栄誉ある一番山笠を務めます。
地域の絆を強める役割も果たしていて、山笠に参加することで博多っ子としてのアイデンティティが形成されていくんじゃないかな、と個人的には思います。
ちなみに山笠には、女性が直接参加できないという伝統があります。賛否両論ある部分ですが、これも長い歴史の中で受け継がれてきたルールです。近年は女性も運営や応援で大事な役割を担っていて、形を変えながらも伝統が継承されています。
2025年の博多祇園山笠を楽しもう
博多祇園山笠2025、追い山笠は7月15日午前4時59分スタートです。でも山笠の魅力は追い山だけではありません。7月1日からの飾り山笠、10日以降の動く舁き山笠、12日の追い山笠馴らし、13日の集団山笠見せと毎日違った楽しみ方があります。780年以上受け継がれてきた伝統の重みと、今なお進化し続ける祭りの熱気。初めての人も、何度も見ている人も、2025年の山笠で博多の夏を存分に味わってください。早朝の櫛田神社で聞く太鼓の音、「オイサ」の掛け声、勢い水の飛沫―きっとあなたも山笠の虜になるはずです。

