福岡市東区にある筥崎宮は、古くから「勝運の神様」として知られていますが、実は初夏のあじさいの名所でもあることをご存知でしょうか。梅雨のじめっとした時期に、約3500株ものあじさいが色とりどりに咲き誇る光景は圧巻です。今回は、筥崎宮のあじさいがいつ見頃を迎えるのか、開花時期や楽しみ方について、実際に訪れた体験も交えながらお伝えします。
筥崎宮のあじさいは6月が見頃、でも年によって微妙に違う
結論から言うと、筥崎宮のあじさいは例年6月上旬から下旬にかけて見頃を迎えます。特に6月中旬あたりがピークになることが多いです。
ただ、これはあくまで目安なんです。天候や気温によって前後することもあります。たとえば2025年は5月下旬からプレオープンしていて、開花が若干早めでした。逆に梅雨入りが遅れた年は、6月に入ってもまだつぼみが目立つこともあります。
筥崎宮のあじさい苑は毎年6月1日から30日までの期間限定で開園されています。要するに、この1ヶ月間がまさにあじさいの季節というわけです。開苑時間は9時30分から17時までです(最終入場は16時30分)。入苑料は300円で、中学生以下は保護者同伴なら無料になります。
ちなみに、公式サイトやSNSで随時開花状況を発信してくれているので、「今が見頃かな?」と思ったらチェックするのがおすすめです。Instagram(@hakozakigu.official)やX(旧Twitter)で「筥崎宮 あじさい」と検索すれば、リアルタイムの写真が見られますよ。これが一番確実だったりします。
実際に歩いて感じた、色の競演の楽しみ方
筥崎宮のあじさい苑の魅力は、なんといっても品種の豊富さです。約100品種、3500株が1700坪の敷地に植えられていて、青、紫、ピンク、白と色のグラデーションがとにかく美しいです。
「ブルーダイアモンド」や「ピンクダイアモンド」といった華やかな品種から、「墨田の花火」のような繊細なガクアジサイ、「十二単」のような日本らしい名前のものまで多種多様です。あじさいにこんなに種類があるなんて、初めて訪れたときは驚きました。
あじさい苑はご本殿の右奥にあって、重要文化財の社殿を借景にしながら散策できるのも粋です。石畳の小道を歩きながら、ベンチでひと休みして花を眺める、雨の日でも風情があります。
というか、むしろ雨に濡れたあじさいのほうが色鮮やかで美しいとも言われているので、梅雨の晴れ間を待たずに行くのもありでしょう。期間中の特定日には西南学院大学管弦楽団による弦楽四重奏のミニコンサートが開催されることもあります。花と音楽、贅沢な時間です。
あじさい以外も充実、参道花めぐりを満喫
あじさい苑だけじゃなく、筥崎宮には「神苑花庭園」という別の庭園もあって、こちらでは6月にユリが見頃を迎えます。約30品種、5000本のユリが咲き誇る光景もなかなかのものです。入園料は200円で、あじさい苑とセットで楽しむ人も多いです。
しかも、参道沿いにある恵光院では菩提樹の花も6月初旬に開花します。甘い香りが漂って、これがまた癒されるんです。あじさい、ユリ、菩提樹と、筥崎宮では「参道花めぐり」と称して初夏の花々を一度に楽しめるわけです。
あと、この時期限定であじさいとユリをモチーフにした御朱印が頒布されるのもポイントでしょう。御朱印集めをしている方なら、ぜひこの時期を狙って訪れてみてください。季節感のある御朱印って、後で見返すと「ああ、このとき行ったな」と思い出せて良いものです。個人的には、あじさいを見た後に参道を歩きながらお茶屋さんで一服するのが好きなコースです。筥崎宮の参道は約1kmもあって、歴史を感じる雰囲気が漂っています。
アクセス良好、雨の日でも行きやすい立地
筥崎宮は福岡市東区にあって、アクセスがとても便利です。地下鉄箱崎宮前駅から徒歩3分、JR箱崎駅からも徒歩8分ほどです。バスなら西鉄バス「箱崎」バス停から徒歩3分、JR九州バス「箱崎1丁目」から徒歩2分と、公共交通機関で気軽に行けるのが嬉しいです。
車で行く場合は、神社の有料駐車場が利用できます。330台分あるので、満車で停められないということはあまりないかと思います。とはいえ、あじさい祭り期間中の週末や、特に6月中旬の見頃時期は混雑することもあるので、できれば平日の午前中が狙い目です。
雨の日でも傘を差しながらゆっくり散策できるし、むしろ雨のあじさいは風情があるので、天気予報とにらめっこしすぎなくても大丈夫です。「梅雨だからどうせ雨だし…」と躊躇するより、「雨だからこそ行こう」くらいの気持ちでいると、かえって楽しめるかもしれません。小さいお子さん連れでも歩きやすい園内になっていますし、ベンチもあちこちにあるのでご高齢の方と一緒でも安心でしょう。
筥崎宮で梅雨を彩るあじさい散歩を
筥崎宮のあじさいは6月が見頃で、特に中旬がピークです。約100品種3500株の色とりどりの花が楽しめる贅沢なスポットです。アクセスも良好で、雨の日ならではの風情も味わえます。ユリや菩提樹と合わせて「参道花めぐり」を楽しむもよし、限定御朱印を集めるもよし。梅雨のじめじめした気分を吹き飛ばしてくれる、福岡の初夏の風物詩をぜひ体験してみてください。訪れる前に公式SNSで開花状況をチェックするのを忘れないでください。
