筥崎宮放生会2025年の日程は?博多の秋を彩る伝統の祭

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「放生会って9月の何日だったっけ?」毎年この時期になると、福岡の人なら誰もが気になる筥崎宮の放生会。実は日程は固定されていて、毎年9月12日から18日までの7日間なんです。博多どんたく、博多祇園山笠と並ぶ博多三大祭りのひとつで、期間中は100万人もの人が訪れます。参道に約500軒もの露店がずらりと並ぶ光景は圧巻です。新しょうがの香りが漂い、社日餅を求める人の列ができ、夜になると提灯の明かりが幻想的な雰囲気を作り出します。

日程はシンプル—毎年9月12日から18日まで

筥崎宮放生会の日程は、実はとてもシンプルです。毎年必ず9月12日から18日までの7日間です。曜日に関係なく固定されているので、年によっては平日メインになったり、週末が含まれたりします。

2025年の場合は9月12日が金曜日から始まって18日の木曜日で終わる日程です。最初の週末(13日・14日)と敬老の日を含む3連休(15日)が重なるため、かなりの混雑が予想されます。この時期の筥崎宮周辺は人、人、人です。

開催時間は基本的に10時から22時頃まで。ただ露店によっては21時で店じまいするところもありますし、神事の時間帯はまた別。

初日の12日には深夜0時から「初日祭」という神事が行われます。それと今年2025年は奇数年なので18時から「御神輿行列(お下り)」もあるんです。この御神輿行列は、2年に1度しか見られない貴重なイベントなんです。

地下鉄箱崎宮前駅を降りた瞬間から、もう祭りの雰囲気です。参道に向かう人の流れに自然と身を任せることになります。ちなみに、地元の人は「ほうじょうや」って呼びます。「ほうじょうえ」ではなくて、これは福岡以外の人には意外と知られていないかもしれません。

2年に1度の御神輿行列—2025年は当たり年

放生会で特別なのが、2年に1度(奇数年)しか行われない「御神輿行列」です。2025年はその当たり年です。

12日の18時、筥崎宮本殿を出発した3基の御神輿が、氏子約500人に担がれて地域を巡ります。「お下り」と呼ばれるこの行列は、なんと約4時間かけて頓宮(とんぐう)という場所まで進むんです。提灯の明かり、鐘や太鼓の音、伶人(れいじん)が奏でる雅楽、幻想的というか荘厳というか、言葉では表現しきれない雰囲気があります。

14日の19時には「お上り」があって、御神輿が筥崎宮に戻ってきます。こちらは約1時間のコースです。最後の数百メートルは「走り込み」といって、氏子の皆さんが全力疾走するんです。御神輿を担いだままです。その迫力たるや。見物人からも自然と歓声が上がります。この御神幸、福岡市の無形民俗文化財に指定されているんです。江戸時代から続く伝統的な行列の形式がほぼそのまま受け継がれているそうで、文化的価値も高いんです。

行列が通る沿道では、地元の人たちが賽銭箱にお賽銭を投げ入れる光景が見られます。すると賽銭箱を持った氏子さんが「ザッ、ザッ」と箱を揺らして応えてくれます。これも放生会ならではの風習です。観光客の方でも参加できるので、ぜひ体験してみてください。

約500軒の露店と、ここでしか味わえない名物たち

放生会の魅力を一言で言うなら「昭和の縁日がそのまま現代に」でしょうか。参道約1キロにわたって露店がびっしり並びます。その数、なんと約500軒です。

定番の焼きそば、たこ焼き、りんご飴はもちろんですが、放生会ならではの名物もあります。まず「新しょうが」です。これは、葉っぱ付きのまま売られていて、昔は近所に配る習慣があったそうです。今でもお土産として買っていく人が多いです。香りが爽やかで、薬味として使うと料理が一気に秋らしくなります。

それから「社日餅(やきもち)」です。これは筥崎宮名物中の名物。白餅とよもぎ餅の2種類があって、中には粒あんがぎっしり入っています。外はモチモチ、中は甘さ控えめで素朴な味わいです。放生会の期間しか買えないので、毎年楽しみにしている人も多いんです。

あと個人的におすすめなのが「おはじき」と「ちゃんぽん」です。おはじきは博多人形師が作る素焼きの縁起物で、熱心なコレクターもいるほどです。ちゃんぽんは息を吹き込むと「チャン」「ポン」と音が鳴るガラス細工です。最近は作り手の高齢化で数が減っているらしく、見つけたら即買いレベルです。

そして見逃せないのがお化け屋敷と見世物小屋。今どき珍しいものです。昭和レトロな看板が並ぶ光景は、まるでタイムスリップしたようです。若い世代には逆に新鮮に映るかもしれません。意外と知られていませんが、廻廊では期間中、ぼんぼり献燈やいけばな展、放生会ちゃんぽんとおはじきの展示も行われています。露店に目が行きがちですが、こういった静かな展示も見応えがあります。

実際どう回る?混雑を避ける知恵

放生会は混みます。特に週末と連休は相当です。2025年は初日が金曜なので、初日の夜から既に混雑が予想されます。

でも、混雑を避ける方法はあります。まず時間帯です。午前中は比較的空いています。10時の開店直後なら、まだ人もまばらで、露店の人たちも準備しながらという感じで、のんびりした雰囲気が楽しめます。夕方から夜にかけてがピークなので、朝型の人には午前中がおすすめです。

曜日で言えば、平日の昼間が狙い目でしょう。特に16日(火)や17日(水)あたりは、週末ほどの混雑はないはずです。最終日の18日も、午前中ならゆっくり見て回れるかもしれません。

車で行くのはあまりおすすめしません。周辺道路が駐車禁止になりますし、筥崎宮の駐車場もすぐ満車になります。地下鉄箱崎宮前駅から徒歩3分という好立地なので、公共交通機関が断然便利です。

ちなみに、地元の人の楽しみ方をひとつ教えましょう。それは「複数回訪れる」ことです。1日で全部見ようとすると疲れますし、混雑に巻き込まれます。たとえば初日は御神輿を見て、別の日に露店巡り、また別の日に神事を見学という感じです。7日間もあるんですから、何度でも足を運べます。毎回違う発見があるのも、放生会の面白いところなんです。こんな楽しみ方、いかがでしょうか?

筥崎宮放生会は秋の訪れを告げる福岡の風物詩

毎年9月12日から18日まで開催される筥崎宮放生会。日程は固定なので覚えやすいですし、今年2025年は2年に1度の御神輿行列も見られます。約500軒の露店、新しょうがや社日餅といった名物、昭和の雰囲気が残るお化け屋敷や見世物小屋など見どころは尽きません。混雑は避けられませんが、平日の午前中や、複数回に分けて訪れるなど工夫次第で快適に楽しめます。万物の生命に感謝し、秋の実りを祝う伝統の祭りです。福岡の秋は、やっぱり放生会から始まるんです。あなたも今年は足を運んでみませんか?

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